むかーしむかし,かつて知り合いHに連れられて行ったリストランテで,私は,生パスタとの感動的な出会いを果たしたのだった。そのリストランテは,ピザの生地にもこだわっていたのだが,実は私はそのときまでピザが嫌いだった。
なぜならば,日本にはイタリアン屋が多いが,本物のイタ飯屋など何処にでもあるというわけではないし,
ということは,私の想像するピザとは,アメリカンな厚過ぎパン生地に,水っぽい生ゴミ(トッピング)とチーズを少々乗せて焼いた,あたかも『コンビニ100円マヨコーンパン』の延長でしかないような,あの,くさい食べもの。というイメージしかなかったのである。
しかし,そのとき本当のパスタとピザに出会ったのだった。
パスタ全般についても,私の中では,ただ水っぽい,生ゴミ臭の,コクが無い,まずい,代価を払ったら裏切り者のそしりを受けそうな,奢りでもいらない,ろくでもない,その取引が限りなく犯罪に近い食べ物でしかなかった。